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学校スタッフリレーエッセイ「わたぼうし」

20169月】「学生に思うこと

堅田知佐

この時期、介護福祉士科2年生は、徐々に就職先が決まっていきます。今日も、ある女子学生が、合格の報告をしてくれました。内定を頂いた事業所で働きたいという思いが強かったこともあり、とても喜んでおりました。2年間、学生と共に過ごしてきた私たち教員としては、最もうれしい瞬間でもあります。

学生達は、2年間の学びを通して大きく成長します。福祉教育は、人間教育でもあります。他者をどう理解し、他者をどう受け入れ、他者の尊厳をどう守っていくのか、そのような学習を2年間かけて行います。入学当初、学生自身は、まだ、他者から大切にされる存在として自身を認識している場合が多いです。それが、実習先での、大切にする存在であるサービス利用者との出会いや、学校での授業を通して、大切にされる存在だけでなく、人を大切にする存在である自身に気づき始める時が来ます。

社会は、人間どうしの集まりの中で構成されています。一人ひとりが大切にされ、また他者を大切にすることができれば、お互いに生きやすい社会になる、と私は考えています。学校では、介護福祉教育というカテゴリーの中で、そのことについて深く学んでいきます。介護福祉士が介護の対象者の生活を守り、大切にすることは、当然の技能として求められます。しかし、介護福祉士は、対象者に何かを与えるだけの存在では決してありません。対象者から与えられることの方が大きいのです。そのことに気付いた時、学生はさらに大きく成長します。

介護の現場は、きつい、汚い、給料が安いなどと言われています。しかし、対象者の思いをしっかりと受け止められるようになった時、介護という仕事の意味を深く知ることになるのではないかと思います。

今日、就職内定の報告をしてくれた学生も、来春から介護の現場で働くことになります。2年間の学びに加え、これから多くの経験を積んで、人を大切にし、人から大切にされる介護福祉士として、活躍して欲しいと、願っています。


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