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学校スタッフリレーエッセイ「わたぼうし」

20163月】「介護とリハビリテーションの接点

木村昌実

「リハビリテーション介護」という言葉がいつの頃からか使われて久しい。自立支援を含めた介護、つまり、日常生活動作と生活の質の向上を目標に加えた介護ということか。

私は本校に、特任教員として着任して間もなく一年が過ぎる。それまでは、外部講師として「リハビリテーション論」の一部を担当してきた。昨年、本校の先生より、介護の現場ではリハビリテーションの視点が不足している。教員を含め学生に指導をしてもらえないかとの要望があり、今年度から協力させて頂いている。「リハビリテーション論」では、その理念や考え方が伝われば良いと考えていた。しかし、全授業終了時も依然として、リハビリは機能訓練であると理解している学生もいて、私は疑問に思った。

前述の理由から、今年度は別科目で30時間を頂いた。基本動作ついて講義と演習を行った。この授業では、身体の構造や機能を根拠にした運動学を理解し、自立した動作の方法や、介助の方法を習得することを到達目標にしている。これによって、よりリハビリテーションの理念や考え方の理解が深まるのではないか。そして、実践的にも、機能維持向上を図りつつ、よりQOLを高めるよう支援できるのではないかと考える。

私は現在、父親の介護に携わっている。一昨年までは、母親が自宅内で見守りを行っていたが、85歳を超えた超老老介護は非常に厳しい。私は、昨年より非常勤形態となり時間的に余裕ができため、落ち着いた気持ちで介護ができている。母親の介護負担が軽減し精神面も安定した。まだ始まったばかりであるが、現在の状態をできるだけ維持させたい。

父の介護体験を通して分かったことが二つある。一つは、介護の果たす役割は大きいということ。介入の有り無しで生活状況は一変することが分かった。今一つは、リハビリテーション介護は別次元の意識が必要であり、エネルギーが必要であるということである。

介助のリズムを変えたり、創意工夫が必要となる。しかし、これを実践していくことは、介護の質を高め、ひいては介護福祉士の待遇の向上にも繋がるのではないかと考える。


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